「金融業界に興味はあるけれど、どの資格から取ればいいかわからない」「未経験でも、先に資格を取っておいた方がいい?」「証券外務員やFPなど、名前は聞いたことがあるけれど違いがよくわからない」、金融業界を目指す方から、このようなご相談をいただくことがあります。
結論からいうと、すべての資格を一度に取る必要はありません。金融業界にはさまざまな職種があり、事務、営業サポート、窓口、コールセンター、バックオフィスなど、仕事内容によって活かせる資格も異なります。
大切なのは、自分が目指す職種や働き方に合わせて、優先順位をつけて学ぶことです。本記事では、金融業界で持っているとアピール材料になりやすい資格と、未経験の方・第二新卒の方でも取り組みやすいおすすめの取得順をわかりやすくご紹介します。
金融業界の資格は「目的に合わせて選ぶ」ことが大切
金融業界の資格というと、証券外務員、FP(ファイナンシャル・プランナー)、銀行業務検定、宅地建物取引士、簿記など、さまざまな名前が出てきます。どれも役立つ場面がありますが、やみくもに取得を目指すと、時間も労力もかかってしまいます。
まず考えたいのは、「どの金融業界で働きたいか」「どの職種を目指したいか」「すぐに必要な資格か、将来的に役立つ資格か」という点です。たとえば、証券会社や銀行で金融商品の販売・勧誘に携わる場合は、証券外務員資格が必要になります。また、個人のお客様のライフプランや資産形成に深く関わりたい場合は、FPの知識が役立ちます。
金融事務や営業サポートからスタートする場合は、入社時点では資格が必須でない求人もあります。その場合は、就業しながら業務に必要な知識を学び、段階的に資格取得を目指す方法も現実的です。
まずおさえたい資格
金融業界で働きたい方が最初に検討しやすい資格は、次の3つです。
| 資格名 | こんな方におすすめ | 優先度 |
|---|---|---|
| 証券外務員(二種) | 証券・銀行などで金融商品の販売・勧誘に携わる仕事を目指す方 | 高 |
| 証券外務員(一種) | 二種の範囲からさらに業務の幅を広げたい方 | 中〜高 |
| FP技能士(3級・2級〜) | 年金、保険、資産運用、税金、不動産、相続などを幅広く学びたい方 | 中 |
証券外務員の詳細は、証券外務員資格とは?のコラムで解説しています。
証券外務員(二種)
二種外務員は、金融商品の販売・勧誘に携わる仕事を目指す方にとって、最初に検討すべき資格です。株式、債券、投資信託などの基本的な金融商品や、法令・コンプライアンスについて学べます。
証券会社だけでなく、銀行や一部の金融機関でも、求人によっては取得者が歓迎される場合があります。金融業界が未経験の方にとっても、基礎知識を身につける入口として役立ちます。
証券外務員(一種)
一種外務員は、二種の範囲に加えて、信用取引やデリバティブ取引など、より幅広い商品を扱える資格です。
最初から一種を目指すこともできますが、金融知識に不安がある場合は、二種から段階的に学ぶと理解しやすくなります。
FP技能士(3級・2級)
3級FP技能士、2級FP技能士は、年金、保険、資産運用、税金、不動産、相続など、暮らしとお金に関する幅広い知識を学べる資格です。金融商品の販売だけでなく、お客様のライフプランや資産形成に関わる相談に役立つ知識を広く身につけることができます。
上位資格として、1級FP技能士のほか、AFPやCFP®といった更新制のFP資格もあります。
職種・就業先別|知識のアピールにつながりやすい資格
銀行業務検定・FP・宅地建物取引士・証券外務員
銀行や信用金庫では、預金、融資、為替、資産運用、相続、不動産など、幅広い業務があります。そのため、銀行業務検定のほか、FPの知識が役立つ場面が多くあります。融資業務や不動産業務に携わる場合は、宅地建物取引士を取得することで、信頼感がアップする場合があります。さらに、国債や投資信託を取り扱う場合には、証券外務員資格が必要になります。
証券外務員・FP・内部管理責任者
証券会社で金融商品の販売・勧誘に携わる場合、証券外務員資格が必要になります。さらに、FPや内部管理責任者などを組み合わせることで、専門性を高めやすくなります。
内部管理責任者資格試験は一般受験ができません。
生保・損保の募集人資格・FP
保険会社や保険代理店などで保険商品の提案に携わる場合、生保・損保の募集人資格が必要です。FPの知識もライフプランの理解に役立ちます。
宅地建物取引士
住宅ローン、不動産信託、不動産関連の金融サービスに関わる部署では、宅地建物取引士の知識が役立つ場合があります。
プラスαになる資格・スキル
金融業界では、専門資格だけでなく、事務処理能力やPCスキル、数字に強いことも評価されやすいポイントです。
- 日商簿記:会社のお金の流れや財務諸表の基本を理解するために役立ちます。
- PCスキル:Excel、Word、PowerPoint、メール対応などは、金融事務や営業サポートで重要です。
- ビジネスマナー・コミュニケーション力:接客、販売、営業、受付、コールセンターなどの経験が活かせる場合があります。
おすすめの取得順(未経験・第二新卒の方)
まずは応募できる職種を確認する
金融事務、受付、営業サポート、コールセンター、データ入力など、未経験から応募できる求人もあります。まずは、自分の経験が活かせる職種を確認しましょう。
一般事務、接客、販売、営業アシスタント、電話対応などの経験は、金融業界でも強みになる場合があります。
証券外務員(二種)を検討する
金融商品の販売・勧誘に携わる仕事を目指す場合は、二種外務員の学習を検討するとよいでしょう。証券外務員の学習を通じて、金融商品の基本、法令、コンプライアンスなど、金融業界で働くうえで大切な知識を身につけられます。
実務経験を積みながら、FPや専門資格へ進む
金融業界で働き始めると、自分が興味を持てる分野や、今後伸ばしたいスキルが見えやすくなります。資産形成やライフプランに関心がある方はFP、銀行業務の理解を深めたい方は銀行業務検定、融資・不動産関連に関心がある方は宅地建物取引士など、キャリアの方向性に合わせて選ぶと効率的です。
派遣・紹介予定派遣・正社員など、次のステップを考える
資格と実務経験を組み合わせることで、キャリアの選択肢が広がる場合があります。派遣で経験を積みながら資格取得を目指す、紹介予定派遣で直接雇用を目指す、正社員求人にチャレンジするなど、自分に合った働き方を検討しやすくなります。
資格を持っていないと不利?
「資格がないと金融業界に入れないのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、すべての求人で入社時点の資格が必須というわけではありません。
事務、データ入力、コールセンター、営業サポートなど、未経験から応募しやすい求人では、資格よりも基本的なPCスキル、丁寧な対応、正確な事務処理、学習意欲が重視される場合もあります。
大切なのは、今資格を持っているかどうかだけではありません。「これから学ぶ意欲があるか」「仕事を通じて専門性を高めたいか」という姿勢も、金融業界では大切なポイントです。資格は、就業前に取得する方法もあれば、働きながら必要に応じて取得する方法もあります。自身の状況に合わせて、無理のない順番で進めていきましょう。
資格対策ドットコムも参考にできます
資格取得を目指す方は、株式会社アーティスソリューションズが運営するeラーニングサービス「資格対策ドットコム」も参考にできます。FPをはじめ、日商簿記3級や宅地建物取引士など、金融業界で活かしやすい資格の学習に対応しています。
講義動画や演習問題などを活用しながら、自分のペースで学習を進められるため、働きながらスキルアップを目指したい方にも最適です。研修・資格取得もあわせてご覧ください。
「資格がない状態から金融事務や営業サポートの仕事を始め、就業後に証券外務員やFPの学習を進めるケースもあります。実務を通じて金融用語や業務の流れに慣れてから資格取得を始めることで、理解しやすくなる場合があります。」—— 金キャリ登録者のモデルケース
まとめ
金融業界では、証券外務員、FP、銀行業務検定、宅地建物取引士、簿記などの資格が、知識のアピール材料になる場合があります。
未経験の方は、まず自分が応募できる職種や興味のある分野を確認し、必要に応じて二種外務員やFP技能士(3級)などから段階的に学ぶと進めやすくなります。
資格は、就職・転職を必ず保証するものではありません。しかし、金融業界で働きたいという意欲や、専門知識を身につけようとする姿勢を伝える大切な材料になります。
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